副業としての太陽光発電
不動産投資の新しい形
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「人を相手にしない不動産投資」
不動産投資といえば、「アパート・マンション投資(経営)」と思うのがふつうの発想だ。アパ・マン投資ほどの余裕がなければ、「駐車場経営」くらいだろうか。
いずれも、人がどのくらい利用してくれるかが成否の鍵となるのであり、「土地があるから」、「設備を造ったから」成功できるというものではない。副業だとしても、立地条件のほか、経営者としての手腕が問われるのだ。
だが、「人を相手にしない不動産投資」がある、というのは大きな発想の転換だ。人を相手にしなければ、入居者の気まぐれや素行の悪さを気にしなくてもいい。第一、空室の心配がない。立地条件に悩むこともなく、辺鄙な土地でも大丈夫だ。
「価格の歪み」を利用する
「空き地にソーラーパネルを設置して太陽光発電し、売電する」というのは、そんな画期的なビジネスモデルである。
言うまでもなく、これは太陽光発電による電気の固定価格買い取り制度を利用したものだ。すなわち、電気の市場価格がどうなろうと、長期にわたって一定の価格で買い取ってもらえるというものである。
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この「固定価格買い取り制度」のキモは、市場での電気の価格からずれた、いわば「価格の歪み」であるという点にある。「価格の歪み」を利用してサヤをとり儲けるのは、ヘッジファンドなど金融市場のプレーヤーたちの手法だ。
太陽光発電は欠点のないビジネス(!?)
すなわち、太陽光発電による売電ビジネスこそ、「経営」よりも「投資」に近く、真に「不動産投資」と言えるものかも知れない。聞くところによれば、土地がなくても、ソーラーパネル設備の資金がなくても、フルローンで資金を借りて始められるらしい。使い道のない辺鄙な休耕地などが安く手に入るなら、それでも利益が出るかも知れない。また、用地を安く借りるというやり方もあるだろう。
こう考えると、太陽光発電ビジネスには、すぐに思いつくような大きな欠点がないように思われる。
だが、多額の資金を必要とするものだけに、始める際には入念に調査するべきことは言うまでもないだろう。とくに仲介業者を通したり、ローンを借りたりする場合は、思わぬ条件に足をすくわれないように注意したいものだ。
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