運用手数料の重要性

ところで、運用手数料が年0.5パーセントであるか1パーセントであるか1.5パーセントであるかなどということは、極めて些細な問題であると思われるかも知れません。

しかし、長い眼で見るとその影響は決して無視できるものではありません。

下記の表を見ればわかるように、100万円を年5パーセントで10年間複利運用した場合、手数料0.5パーセントの違いは7万円超の運用成績の差をもたらします。手数料が1パーセント違えば、リターンの差は14万円以上です。

すなわち、年5パーセント複利で10年運用する場合、運用手数料年1パーセントとは、結局のところ「元本の14パーセント以上」を意味することになります。また別の見方をすれば、これは投資から本来得られるはずの(言い換えれば「運用手数料が無料」であった場合の)リターン総額の約4分の1に相当するものです。

さらに、投資信託の場合当然想定するべきことですが、運用の成果が出ない場合は、元本は手数料の分だけ減っていくことになります。

たとえ投資による損失が出なくても、運用成績がゼロだというだけで、手数料のために元本がどんどん減っていくのです(下記の計算表を参照)

運用手数料[信託報酬]は、一見わずかのように思われるかも知れませんが、累積すればこれだけの金額を投信運用会社や銀行、証券会社に支払うことになることは、知っておいていいことだと思います。

 

100万円を年5%で複利運用したときの運用成績(税金を考慮しない場合)

単位: 円、1円未満は切り捨て

 

手数料無料

手数料0.5%

手数料1.0%

手数料1.5%

1

105

1044750

103950

1034250

2

1102500

1091502

1080560

1069673

3

1157625

1140347

1123242

1106309

4

1215506

1191377

1167610

1144200

5

1286281

1244692

1213731

1183389

6

1340095

1300391

1261673

1223920

7

1407100

1358584

1311509

1265839

8

1477455

1419381

1363314

1309194

9

1551328

1482898

1417164

1354034

10

1628894

1549258

1473142

1400410

 

 

100万円分の投資信託の運用成果がゼロである場合(税金を考慮しない場合)

単位: 円、1円未満は切り捨て

 

手数料無料

手数料0.5%

手数料1.0%

手数料1.5%

1

100

995000

99

985000

2

100

990025

980100

970225

3

100

985074

970299

955671

4

100

981495

960596

941336

5

100

975248

950990

927216

6

100

970372

941480

913307

7

100

965520

932065

899608

8

100

960693

922744

886114

9

100

955889

913517

872822

10

100

951110

904381

859729

 

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