キーワード対策

次に「キーワード対策」ですが、「ヤフー最適化」という観点からみた場合、これが最も重要であると言えます。

ここでも思い出していただきたいのは、登録申請の際には、「ユーザーの心理と行動のパターン」を第一に考えるということです。

ところが、現実にYahoo! Japanに登録されているサイトのコメントを見ますと、「ユーザーの心理と行動」を考慮することなく、結果的に、単なる「サイト内容の要約」のようになっているものが数多く見受けられます。

コメントは、「サイトの内容を分かりやすく伝える」ものである必要がありますが、単にサイト・オーナーから見た「サイトの要約」では困るのです。

例えば、よく「FAQ」、「掲示板」のような語を含んだコメントがあります。サイトに「よくある質問」や「掲示板」があることは理解できますが、「FAQ」、「掲示板」のような語で検索するユーザーが多くいるとは思えません。(あるいは、ヤフーの側でコメントを編集した結果、このようなコメントが増えているのかも知れませんが・・・。)

また、代表者の名前を含んだコメントもしばしばあります。あなたがよほど有名人でない限り、ほとんどのユーザーにとって無意味な情報であると思いますが、いかがでしょうか。

 

キーワードの役割

言うまでもなく、コメントに含まれる単語は、ユーザーが検索する際の「キーワード」となります。「キーワード」とは、ユーザーをサイトに導く道案内のようなものです。

しかし、ほとんどのユーザーは、自分の目指す目的地が「あなたのサイト」であることを知らないのです。

ユーザーの心の中には、漠然とした「目的地のイメージ」のようなものはあります。そこで、その「未知の目的地」に自分を導いてくれそうな単語を「キーワード」として検索を行なうのです。

要するに、「キーワード」とは、「ユーザーの心の中にある単語」のことであって、「サイトの中にある単語」と必ずしも一致するわけではないし(一致する方が望ましく、そのようなサイトを作るように心がけるべきであることは言うまでもありませんが)、ましてや「サイト・オーナーの思い込み」のことではない、のです。

サイト内容、また業務内容から見て、あなたの想定しているサイト訪問者は、どのような状況で、どのような必要に迫られていると考えられますか。また、従って、どのようなキーワードで検索するでしょうか。

それを第一に考える必要があります。

 

 

類義語に注意

このようにして、キーワードの候補が決まったら、その「類義語」について考えます。

例えば、「海外投資」なら、「国際投資」や「外国投資」が類義語です。

「ホームページ」の類義語は、「ウェブサイト」、「サイト」、「ウェブページ」、「ウェブ」などです。

また、「経営コンサルタント」と「経営コンサルティング」は、「人」と「業務」なので厳密には異なりますが、広い意味での類義語であると言えます。

これらの類義語のうち、実際にどの単語を「キーワード」としてコメントに採用するべきでしょうか。

これは、どうでも良いように思われるかも知れませんが、決してそんなことはありません。アクセス数を大きく左右する重要な問題なのです。

これを判断するには、二つの重要な基準があります。

一つは、単語としての一般性です。つまり、「ユーザーがまず思い付きやすいのはどの単語か」ということです。言うまでもなく、ユーザーは「まず思い付いた単語」をキーワードにして検索します。

もう一つは、「その単語をキーワードとして検索されるサイトの数」です。つまり、「ライバルとなるサイト」の数であり、これは少ないに越したことはありません。

問題は、「キーワードとして採用する語がより一般的な語であるほど、ライバルの数も多くなる」ということです。そこで、実際にそれぞれの語でヤフー検索を行なって、ヒットするサイトの数を調べてみる必要が生じます。

その上で、「単語としての一般性」と「ライバル・サイトの数」のいずれの基準を優先するべきかを個々に判断することになります。

例えば、「海外投資」でヤフー検索してみると、ヒットするサイト数は16 (2004113日現在、以下同じ)あります。同様にして、「国際投資」でも16のサイトとヒットします。これに対して、「外国投資」でのヒット数は3件のみで、しかも、いずれも「外国投資信託」という語の一部に一致するに過ぎず、単独の「外国投資」という語をキーワードとしているサイトは一つもありませんでした。

これで分かることは、まず「外国投資」という言葉は他の二語に比べるとそれほど一般的ではないということです。実際、Googleのページ検索の結果などを見ると、「外国投資」は、「外国への投資」という意味の外に、「外国からの投資」という意味合いでよく用いられていることが分かります。

これを「一般的でない語」として除外するか、「競合するサイトがないキーワード」としてあえて採用するかは判断の分かれるところですが、とりあえずは「海外投資」「国際投資」の方を重視した方が良いように思われます。

そこで、「海外投資」「国際投資」の二語についてですが、ここで注目するべきことは、「国際投資」については「同名のカテゴリー」が存在することです。すなわち、2004113日現在で、「株式」カテゴリーの下と「金融と投資」カテゴリーの下に、それぞれ「国際投資」というカテゴリーがあります。

これはどういうことかと言えば、サイトの内容にもよりますが、これら二つの「国際投資」カテゴリーのいずれかに登録して、かつコメントに「海外投資」という語を用いれば、検索のキーワードが「国際投資」でも「海外投資」でも、どちらでもヒットするということです。

このように、カテゴリーの選択は「キーワード戦略」の一部でもあるのです。

 

ホームページとウェブサイト

もう一つの例として、「ホームページ」とその類義語について調べてみます。

2004113日現在、「ホームページ」をキーワードにヤフー検索した場合、ヒットするサイト数はなんと15817件となります。これに対して、類義語である「ウェブサイト」の場合は106件、「サイト」では3697件、「ウェブページ」では32件、「ウェブ」では1152件です。

この結果を見れば、最も一般的な語である「ホームページ」で検索結果の上位を狙おうなどというのは、ほとんど無謀な試みであることが分かります。

ところが、「ウェブサイト」という語は、インターネットを使い慣れている者からすればかなり一般的に感じられる語であるにかかわらず、登録件数ではわずか106件に過ぎません。これは、「ホームページ」に比べると、何と競争率が150分の1ほどになるということですから、キーワードとしてはかなり狙い目であることが分かると思います。

さらに、「ウェブサイト」なる文字列は、「ウェブ」と「サイト」の組み合わせから成っていますので、「ウェブ」でも「サイト」でもヒットするという意味でも有利です。

 

複数キーワード

 さて、「ホームページ」くらいヒット数の多いキーワードの場合は、ユーザーとしても単独のキーワードでは適当なサイトを見つけることができず、「複数キーワード」で検索する可能性が高くなると考えられます。

 そこで、どうしても「ホームページ」にこだわりたいという場合は、「複数キーワード」でのヒットを狙うという方法もあるわけです。

 

 

複数キーワードの類義語

 「複数キーワード」の場合も、当然ながら、類義語による違いが出てきます。

 例えば、「ホームページ制作」と「ホームページ作成」では、微妙にニュアンスが異なりますが、一応、類義語の関係にあると言っていいでしょう (「制作」は「他人のホームページを作ってあげる」、「作成」は「自分のホームページを作る」というニュアンスが強いようですが、厳密とは言えません)

 そこで、「ホームページ制作」をキーワードとしてヤフー検索をしてみますと、ヒット数は1037 (2004113日現在、以下同じ)。これに対して、「ホームページ作成」では874件です。

 これでもかなり数が多いので、「ホームページ制作 支援」、「ホームページ作成 支援」と入力してみると、前者は29件、後者は47件となり、かなり絞られてきます。

 面白いのは、「ホームページ制作」も「ホームページ作成」も、ともにカテゴリー名となっていることです。

 従って、「ホームページ制作」カテゴリーに登録して、コメントに「ウェブサイト作成支援」のような語を含ませたり、逆に、「ホームページ作成」カテゴリーに登録して、「ウェブサイト制作支援」のような表現を用いたコメントを採用したりすることにより、どの類義語で検索してもヒットさせることが可能となるわけです。

 

 

キーワードとカテゴリーの関係

 このように考えてみますと、サイトを登録するための「適切なカテゴリー選択」は、キーワード戦略との関連性において行なうべきものであることが分かります。

「カテゴリーやタイトルと重複する語をコメントに用いないように」とは、Yahoo! Japan自身も勧めていることです。Yahoo! Japanのキーワード検索で「キーワード」として認識されるのは、基本的に「カテゴリー」、「サイト・タイトル (企業名)」、「コメント」のごく限られた文字に含まれる語だけ(一部類義も考慮されるようです)なのですから、同じ語を繰り返すことは、キーワード対策としては無駄になるのです。

しかし、「カテゴリー名」を「キーワード」として積極的に活用しようとしているサイトは、あまり見られないように思います。

サイト内容・業務内容からみて、「明らかにこのカテゴリーに属する」と判断される場合は別として、「カテゴリー選択」も単に直感的に行なうべきものではありません。

「キーワード」の候補がある程度決まったら、それらのキーワードでヤフー検索してみて、ヒットするサイト数がどれだけあるか、またそれらのサイトがどのカテゴリーに属するかを調べてみて下さい。

カテゴリーを調べたら、そこを開いてみて、あなたのサイトをそこに属させるべきか否かを検討してみて下さい。

サイト内容、業務内容がカテゴリーに適しているかを判断することはもちろんですが、カテゴリー内のサイト数がどのくらいあるかも重要な判断基準となります。

ライバルは少ない方が良いからです。

また、カテゴリー名がコメントに含まれる語と同一になる場合は、コメントの方を「類義語」に変えます。

「国際投資」à「海外投資」、「ホームページ」à「ウェブサイト」以外に、例えば、「翻訳 英語」というカテゴリーの場合は、コメントに「英語 翻訳」という語はなるべく使用せず、「英訳」、「日英、英日翻訳」などの語を用いるわけです。

また、同じカテゴリーに属する類似のサイトがあった場合は、それらのサイトと差別化するため、独自のサービス内容を示す語を新たにコメントに付け加えるなどの工夫をします(もちろん、サイトに対応する内容のない語はダメです)

例えば、「翻訳、通訳のサービス」「英語」のカテゴリー内に登録されているサイトのコメントをみますと、「特許出願書」という語を含むものは一つしかありません。「契約書」という語を含むものもわずかです。

特許出願書、契約書などの翻訳は、それなりの需要があると考えられますので、これらの語をコメントに含むことにはかなりの有利があります。

特に、「特許出願 翻訳」のキーワードで検索したとき、Yahoo! Japan内でヒットするサイトはわずか3件に過ぎません (うち2件は重複するサイトですから、実質的には2件です)

ただし、当方の意見では、「特許出願書」とするよりも「特許出願書類」とした方がキーワードとしては優れていると思います。というのは「出願書類」という言い方はかなり一般的ですし、「出願書類」とすれば、「出願書」でも「出願書類」でもヒットするからです。これに対して、「出願書」とした場合には、「出願書類」で検索してもヒットしません。このような改善するべき点はあるものの、この「特許出願書」というキーワード一つで、かなりのアクセス(そして、おそらく売上げ)がサイトにもたらされているのではないかと想像されます。

このように、かなり一般的な語でありながら、キーワードとして用いた場合にYahoo! Japan内にヒットするサイトが見当たらない、またはごく少数のサイトとしかヒットしない単語 (または単語の組み合わせ)が、まだ数多く存在すると考えられます。ぜひ、そのような語を見つけて、「コメント」に採用して下さい。あなたのサイトに大きな有利をもたらすはずです(繰り返しますが、サイト内に対応するコンテンツがない場合はダメです)

 

 

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