典型的な商品・サービスの場合

 何故なら、カテゴリー検索で目指すサイトに辿り着けるユーザーは、自分が求めているサービスや商品がどのカテゴリーに属するか明確に分かっているはずです。これを言い換えるなら、「どのカテゴリーに属するか誰でもすぐ分かるような」典型的なサービスや商品を提供しているとすれば、カテゴリーから訪れるユーザーが比較的多くなると考えられるのです。

 「典型的なサービスや商品」を提供するというのは、競争相手も多く、しかも他業者との差別化も容易ではないため、これから事業を起こそうとする起業家にとっては必ずしもお勧めではありませんが、常に需要のある分野であることもまた確かです。

 この分野の典型は何かと言えば、例えば「翻訳・通訳のサービス」がそれに当たります。業者に翻訳を依頼しようとしているユーザーなら、自分の求めているサービスが「翻訳・通訳のサービス」のカテゴリーに属することはほとんど自明であるからです。

このように、翻訳・通訳のサービスを求めるユーザーの場合は、言語や分野により対象をある程度絞ることがあるにしても、まずカテゴリーを訪れ、そこに一覧表示してあるサイトを上から順番に見ていく可能性が比較的高いと推定されます。

 従って、このような典型的な商品やサービスを求めるユーザーを顧客として想定しているサイトの場合は、カテゴリーを訪れるユーザーに対していかにアピールするかが登録申請に際しての戦略上のポイントになります。具体的には、「上位表示」と「コメントによる類似サイトとの差別化」を図ることとなるわけです。

 

典型的でない場合

 しかし、インターネット上で提供されているサービスや商品、さらにそれらを提供しているウェブサイトや業者は、誰にとっても自明なほどに明確にカテゴリー化されるとは限りません。むしろ、あるサイトがどのカテゴリーに属するか、ユーザーだけでなく、サイト・オーナー自身も簡単には決められないケースが多いのではないかと思われます。

 例えば、「経営コンサルタント」という業種がそうで、先ほども見たように、「経営コンサルティング」のカテゴリーの下にあるものだけが「経営コンサルタント」ではありません。語頭に「経営」の付かない、ただの「コンサルティング」のカテゴリーにも「経営コンサルタント」と呼ぶべき業者が含まれていることがあります。また、「小規模事業のコンサルタント」というカテゴリーもあります。

さらに、「コンサルティング」のカテゴリーは、「企業サービス」、「小売業経営」、「シンクタンク」等、22のカテゴリーにさらに分かれている上、「地域情報」カテゴリーの下にも「コンサルティング」があるのです。

これだけ複雑であるなら、登録するカテゴリーを単に直感的に選択するのは得策とは言えません。

サイト内容から見て、ユーザーが訪れやすい適切なカテゴリーを選ぶことが極めて重要であるからです。

 

 

コメントの重要性

 そして、さらに重要なのが「キーワード」を含んだ「コメント」です。

 何故なら、これだけ類似のカテゴリーが多いと、ユーザーの側で混乱してしまい、結局のところ「キーワード」に頼って検索せざるを得なくなる可能性が高いからです。

 そもそも、一口に「経営コンサルタント」と言っても、得意分野は千差万別であり、一般の人々にとっては実際に何をしているか甚だ不明確です。このように「イメージがはっきりつかみにくい」業種の場合は、例えば「経営コンサルティング」というカテゴリーの一覧表示や、「経営コンサルタント」という語を含むサイトの検索結果を最初から順番に見ていくことは比較的珍しいのではないでしょうか。

 要するに、「XXのサービスが欲しい」à「『経営コンサルタント』に頼もう」という思考回路はなかなか成り立ちにくいのではないか、といことです。

 これは、「翻訳して欲しい」à「翻訳会社に頼もう」という発想が極めて常識的であるのと、まったく対照的です。

 ですから、一般のユーザーが「経営コンサルタントのサイト」に至る道は、カテゴリーを上から見ていくというよりは、むしろ「求めているサービス内容に関連するキーワード」で検索した結果、たまたま「そのサービスを提供しているのがコンサルタントである」ことを発見する、という道筋が多いように思われます。

 実際、M&Zビジネス翻訳センターのサイトは「小規模事業の(経営)コンサルタント」というカテゴリーでYahoo! Japanに登録されていますが、「経営コンサルタント」というキーワードで訪れたユーザーがあるとは、これまで聞いたことがありません (M&Zビジネス翻訳センターでは、ご注文の際に、検索のキーワードに関するアンケートに答えていただいています)

 従って、とりわけ「経営コンサルタント」のような、「何をやっているのかよく分からない業種」の場合は、Yahoo! Japanに登録する際に、「サービスに関連した適切なキーワード」を盛り込んだ「コメント」の役割が決定的に重要となるのです。

 

まとめ

 以上の内容をまとめるとこうなります。

 「明確にカテゴリー化できるサイト」の場合à「上位表示」と「類似サイトと差別化するコメント」

 「明確にカテゴリー化できないサイト」の場合à「適切なカテゴリー選択」と「商品・サービスに関連したキーワードを含む適切なコメント」

 実は、これらは必ずしも矛盾する戦略ではないので、「適切なカテゴリーを選択」した上で「上位表示」を狙い、さらに「商品・サービスに関連したキーワードを含み、かつ類似サイトと差別化したコメント」を作成することは可能です。むしろ、そのような方向性を探っていくことが望ましいと言えるでしょう。

 

上位をねらう

 まず、カテゴリーの一覧表示における「上位」を狙う方法ですが、これは比較的単純です。

 Yahoo! Japanでは、サイト・タイトルとして「語頭にアルファベットを含む」サイトが上位に来ることに決まっているからです。(ただし、新着サイト、クール・サイトがある場合は、それらが上位になります。)

 アルファベットの後は、日本語のあいうえお順に表示されます。

 ですから、「ワンダフルXXX」などというのは、一番最後になる可能性が高いわけです。

 ところが、同じものでも「Wonderful XXX」のようにローマ字で始まるなら、日本語で始まるサイトよりも上位になります。

 とは言え、企業サイトの場合は、「正式な企業名・団体名」で登録することになっていますので、「今さら変えるわけにもいかない」かも知れません。しかし、これから会社を設立される方、団体名の変更が比較的容易な任意団体や個人商店の場合は、語頭にアルファベットを含む企業名を新たに考えてみるというのも一考に価するでしょう。

 さらに、米国法人などの「外国法人」を設立して起業される場合は、アルファベットが「企業の正式名称」なのですから、文句のつけようがないでしょう(ただし、ユーザーにとって分かりにくくなる可能性もあります。)

 これは、やや「小手先」の感があり、「くだらない」と思われるかも知れませんが、同一カテゴリーに含まれるサイトが百も二百もある場合には、考えてみてもいいと思います。

 

 

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