ヤフーに登録して後悔する人がいる!?
「サイトが完成したらYahoo! Japanに登録しよう」。
自分のウェブサイトを制作途中の人なら、誰でもそう思います。
また、サイトの登録を申請して認められなかった人なら、「今回はダメだったけれど、次にサイトの内容を更新したらもう一度申請しよう」と思っているはずです。なかには、「何度申請しても認められない」ので、登録をあきらめてしまった人もいるかも知れませんが・・・。
そんなサイト・オーナーたちにとって、ヤフー登録は「サイトのステイタス・シンボル」であり、「アクセスアップ=売上げアップ」の鍵となるものです。ですから、「ヤフーに登録しさえすれば何とかなる」とか、あたかもヤフー登録がサイトの「バラ色の未来」を約束するものであるかのように感じられるかも知れません。
だとすれば、次のようなことを言っても、にわかには信じられない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「Yahoo! Japanに登録して後悔している人がいる」
しかし、これは事実です。
Yahoo! Japanへの登録が実現すれば確かに嬉しい。アクセスも向上する。けれども、ある程度時間がたって冷静になってみると、「あんな風に登録するべきではなかった」とか、「こういう仕方で登録した方がアクセスがもっと伸びたに違いない」など、いろいろな考えが浮かぶものです。
このような場合、「登録内容の変更申請」というものもあります。しかし、すべての変更がその通りに認められるものではありません。
変更を申請しても認められなければ、後でどんなにいい考えが浮かんだとしても「後の祭り」です。「登録申請の時に、こうすれば、今頃もっと売上げが伸びていたかも知れないのに」などと、その後もずっと思い続けなければならないのです。
登録前の方が「改善の余地」が大きい
誤解を招かないように言えば、これは別にYahoo!
Japanが悪いわけでは決してありません。登録や変更に際しての厳しい姿勢があるからこそ、Yahoo! Japanは「多くのユーザーに支持されている」という面があります。
問題は、登録を申請する際に、申請者がYahoo!
Japanのそのような「厳しい姿勢」を十分に認識していない、というところにあります。つまり、「ヤフーに登録しさえすれば何とかなる」というような錯覚に陥り、申請内容について徹底的に考えることをしなかった、ということです。
Yahoo! Japan登録申請前に本書に出会った人、登録申請して拒否された後に本書を読む人は幸いです。登録してから後悔するよりは、「まだ登録していない」状態の方がはるかに「改善の余地が大きい」からです。
しかし、すでに登録してしまった人、何度か変更申請して認められなかった人でも全く改善の余地がないわけではありません。どうか本書の内容を参考にしていただきたいと思います。
ビジネス・エクスプレス
実は、サイトが営利目的である場合は、Yahoo!
Japanへの登録自体はそれほど難しいことではありません。「ビジネス・エクスプレス」という有料サービスがあるからです。
詳細はYahoo! Japanのサイトを見て頂きたいのですが、「ビジネス・エクスプレス」を利用すれば、申請したサイトを1週間以内に審査して、その結果をメールで報告してもらえます。これに対して、無料の「スタンダード・コース」の場合は時間がかかる上に、登録見送りの場合は連絡もありません。
「ビジネス・エクスプレス」でサイトの登録申請をするには、消費税込みで52500円かかります。これは、確かに安いとは言えない価格であって、創業したての起業家にとってはかなりの抵抗があるに違いありません。しかも、Yahoo! Japanのサイトには「必ず登録するサービスではない」などと書いてあるのですから、なおさらのことです。
このため、何度となく「スタンダード・コース」で申請してはその度ごとに拒否された経験のあるサイト・オーナーの方も多いのではないかと想像します。
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内容の優秀さとは関係ない
しかし、営利を目的とするサイトの場合は、無料の「スタンダード・コース」で申請して登録が認められるのは極めてまれであって、「ビジネス・エクスプレス」を利用しない限り、登録はほとんど不可能に近い、というのが当方の見方です。
これは、「サイトの内容が優れている」ということと直接の関係はありません。重要なのは、「内容が豊富である」とか「サイト訪問者にとって役立つ」ということよりもむしろ、Yahoo! Japanの求める要件(これについてはYahoo! Japanのサイトを参照して下さい)を満たしているか否かということであるようです。これを満たしていないとみなされるなら、他の面においてサイトのコンテンツがどんなに優れていたとしても、登録されることはないものと考えられます。
しかも、Yahoo! Japanの求める要件を満たしているか否かを決定する権利は、言うまでもなくYahoo! Japanの側が有しており、その詳細な基準は公開されてはいません。ですから、サイト・オーナーの側で「これは要件を満たしているはずだ」と判断したとしても、Yahoo! Japanがそうみなさなければ登録はされませんし、サイト・オーナーには反論する権利は認められないのです。
さらに、無料の「スタンダード・コース」を利用し続ける限り、「どの要件が満たされていないとYahoo! Japanが考えているか」は、明らかにされませんから、オーナーから反論しようにも材料や根拠はありません。また、内容を更新して再び登録申請するにしても、どこをどう改善したらいいのか、結局は分らないままに当てずっぽうでやる以外に方法はないのです。
ビジネス・エクスプレスの利点
しかし、「ビジネス・エクスプレス」の場合は違います。
「ビジネス・エクスプレス」は、「必ず登録する」というシステムではない、とされていますが、さすがのYahoo!も、5万円もとるからには「なるべく登録する方向にもって行きたいと考えているらしい」という印象を受けます。
申請後、掲載が見送られる場合もありますが、そのときは「掲載を見送った理由」と「改善するべき点」をメールで伝えてきます。
私見によれば、このメールの文面はあまりに簡潔すぎて戸惑うことがあり、登録申請する者の立場になってもう少し詳しく書いてくれたらいいのにと思いますが、何もないよりはずっとましです(注1)。
それというのも、定められた期間内に、Yahoo!
Japanの指摘に従って適切な変更を行い、再度申請すれば、ほぼ間違いなく掲載されるからです。「必ず登録するわけではない」とは言え、この段階で掲載を見送られることは、Yahoo! Japanからのメールの趣旨をよく理解して「適切な処置」をとる限り、ちょっと考えにくいと思います(注2)。
(注1) ちなみに、M&Zビジネス翻訳センターのウェブサイトの場合は、最初の審査の際に登録を見送られました。その際のYahoo! Japanからの指摘は、「業務内容をメニュー化するなど、ユーザーにとってより分かりやすいナビゲーションになるよう改善して下さい」というものでした。「業務内容をメニュー化する」という言い回しが直感的に理解しにくい上に、以前から「整然としたサイトで分かりやすい」という評価をお客様からも得ていたので、これ以上何をすればいいのか、途方にくれてしまったのを覚えています。
(注2) ビジネス・エクスプレス」が「必ず登録する」というシステムでないことは確かですが、これをことさらにそれを強調して顧客の不安を煽り、サイトが掲載された際に「成功報酬」と称して100万円(!!!) もとる代行業者があるのを最近発見し、あきれてしまいました。こんなものに100万円払うくらいなら、新たに20のサイトを作って、それぞれ5万円ずつ支払って登録した方が良いのは明らかです。
思ってもみないサイトの弱点
M&Zビジネス翻訳センターでは、サイト開設以来1年以上にわたり、無料の「スタンダード・コース」で何度となく登録申請を繰り返しては拒否されていました。その度ごとにコンテンツの充実をはかるなどして申請はするのですが、何度やってみてもダメでした。
ついにシビレを切らして、「ビジネス・エクスプレス」を利用して申請したところ、「業務内容が分かりにくい。業務内容をメニュー化するなど、ユーザーが確実にたどれるナビゲーションになるよう改善するように」という指摘をYahoo! Japan側から受け取りました。
これは思ってもみないことでした。これまで、業務内容はサイト内の記事を読めばはっきりと書いてあるし、サイトの構成についても、サイトを訪れた方より「整然としている」という感想メールをいただくほどであったからです。
サイト内容の改善
このため、どのように改善すればいいのか見当がつかず、しばらくの間は途方に暮れていましたが、結局、「業務とサービスのご案内」「目的別記事一覧」というページをメニューに加え、さらに「サイトマップ」の代わりに「印刷用ページ」を作って独立させました。
つまり、それまでは「業務内容を一つにまとめたページ」というものはなかったので、これを新たに加え、また、サイト訪問者が目的別に選択できるよう「すべての記事を整理したページ」を作ったわけです。この「目的別記事一覧」もサイトマップに近いものですが、目的別に整理されているところがポイントです。
これに対して、「印刷用ページ」は、より素っ気無い、いわゆる「サイトマップ」に近いものとなっています(注)。
つまり、M&Zビジネス翻訳センターのサイトには、サイトマップのようなものが二つもあることになったのですが、もともと数百ページもある大きなサイトですので、このくらいのことをしないと「確実なナビゲーション」とはならないだろうと判断しました。
このようなサイト構成の見直しの結果、Yahoo! Japanへの掲載が決まったのです。
(注) ちなみに、この「印刷用ページ」はフレームに入らず、新しいウィンドウが開くようにリンクされていますが、これは、SEO(search engine optimization, サーチエンジン最適化)対策として、「フレームのあるサイトはロボット検索エンジンに認識されにくい」という理由によるものです。M&Zビジネス翻訳センターのページは数百ページもある膨大なものですので、フレームを用いて整理する以外にありませんが、SEO対策のためにトップページと「印刷用ページ」だけはフレームのない画面になるようにしてあるのです。
本気でインターネット・ビジネスをしたいなら・・・
さて、Yahoo! Japanの「ビジネス・エクスプレス」の良い点は、このように、自分ではどうしても発見できない「サイトの改善すべき点」を指摘してくれるところにあると思います。
最初に登録を見送られたときは、一時的に狼狽はしますが、後で冷静になって考えてみるとYahoo! Japanの側の指摘が結局は当を得ていたのだと分かりますし、これに従って見直しをすることで、結果的にサイト内容も大幅に改善されます。
52500円という審査料金は、決して無駄ではないわけです。
これが、「庶民の金銭感覚」からみて安くないことは確かであると思いますが、もし本気で「インターネット・ビジネスに挑戦しよう」と思うなら、この程度の金額のことで思い悩むよりは、早く「元が取れる」ようにサイト内容を工夫することで「売れるホームページ」を作った方がいい、というのが当方の結論です。
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